消防士のレベルＵＰ>消防通信指令室【いたずら電話も全てバレバレ】ハイテク作戦指令室

あなたが働いている消防署の通信指令室って、どんなとこか見に行ったことありますか？

専門組織なので入署して２年目で配属されることはありませんのでどんな部署か少しご紹介しておきます。

大抵の通信指令室には、かなりハイテクな指令システムが配備されています。

災害地点を確実に把握する「地図検索装置」、災害の規模や事前に指定した出動隊を選別してくれる「自動出動指定装置」など、様々な装置を連携させて119番通報からわずか６０秒程度で指令をかけるというスゴ技で業務をこなしています。

１分１秒を争う災害現場へ一刻も早く指令をかけるために、日々の受信訓練なども行っています。

通報を受けて指令をかけるという言葉だけ聞くと「誰でも出来るじゃん！」と思われそうですが

まずは出動させる場所の特定、情報を聞き出しながら隊を選別、そして指令をかける。その後に出動隊が開局するので無線で内容を伝える。という１事案たった数分の出来事ですが、かなり凝縮された仕事内容です。訓練を重ねていないとまずできません。

・通報者は基本パニック

普段から119番通報をかけ慣れている看護師などなら別ですが、一生に一度かけるかどうかなので119番通報をかけるときはどうしてもパニックになりがちです。

こうした時に指令員が安心させながら通報を受けるのですが、他にもサポートしてくれる機能があります。

それは「発信地表示装置」と呼ばれる装置です。これはNTTなどの電気事業者が消防や警察だけに提供しているサービスを活用したものです。固定電話や公衆電話からの通報において、どこの誰のものか知らせてくれるというものです。

簡単に説明すると「逆探知」のようなものと思ってください。

119番通報を受信した段階で、発信地表示装置が逆探知を行い、その結果から得られたデータをもとに地図検索装置に住所氏名等を表示します。

「はい消防119番です。火事ですか。救急ですか。」と指令員が受信した段階で通報元は把握されています。

・携帯電話はGPSをフル活用

携帯電話の場所を固定して使うという人はあまりいませんよね。基本的には移動する際に持ち歩きます。なので逆探知しても正確な情報は取得できません。

ここで使うのは「位置情報システム」という装置です。

携帯電話からの通報を受信したら、各キャリアの基地局から算出された位置情報が通知されますがこれは想像以上に制度が高いです。

さらに最新のスマホなどのように、GPS即位方式対応機種なので制度の高いGPS情報（誤差半径５ｍ程度）が通知されます。

簡単に書きましたが、現在の通信指令システムは全ての通報に対して、位置や発信地の情報が瞬時にわかり、特定できる能力を持っているのです。

なので、公衆電話や携帯電話からのイタズラ電話は絶対にダメですよ…