消防士>消火器の粉は、何を使用しているのか

皆さんは、消火器の粉、何が使われているか知っていますか？


その昔、消防署に見学へ来た子供に聞かれたのですが

答えられなかった自分がおり、恥ずかしかったのを覚えています。


ということで、消火器の粉についてお話していきます。


はるか昔、たき火に重層をこぼしたところ、薪や落ち葉が急に燃えにくくなったことから

重層を消火剤として使用するようになった経緯があるそうです。


重層とは、炭酸水素ナトリウムのことで

通常は白い粉です。※変な意味ではなく…

胃腸の痛み止め薬としてや、パンを膨らますための　ふくらし粉　などとして使われています。

このふくらし粉がなぜ消火剤となるのでしょうか

炭酸水素ナトリウムの粉末を火源に多量放射すると

まず粉末が燃焼面を広く覆っていきます。

このため、可燃物への空気遮断による窒息効果があり

次に炭酸水素ナトリウムが火災の高熱によって

いわゆる加熱分解して、多量の二酸化炭素や水蒸気

その他の不燃性の空気よりも重たいガスを発生させ

火源周囲の空気を酸素濃度を下げる希釈窒息効果を生じるとともに

燃焼の継続を抑制する抑制効果の相乗効果により

即効消火をしてくれるのです。


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粉末消火剤は、このような消火能力があるので油火災はもちろんのこと

二酸化炭素消火剤や泡消火剤では消火能力のアセチレンガスのような容器から

１．５メガパスカルというもの凄い高圧で噴出炎上する高圧ガスの火災でも消火することができるのです。


また、粉末自身は電気の不良電導体なので、電気火災にも適応してくれるのです。