消防士>二酸化炭素を使って、火をどうしたいのか

二酸化炭素は、一般的に炭酸ガスと呼ばれ

化学記号ＣＯ２で表記されている無色無臭の気体で

空気中には自然の状態で０．３％含まれているものです。


二酸化炭素は、不燃性のガスであるため窒息効果があり

空気比重（空気＝１）が、１．５２と空気より重たい気体なので

上部に拡散することなく、低所に滞留して、燃焼面を不燃気体で覆うことができる訳です。


つまり、二酸化炭素は火源を窒息消火してくれるのです。

しかし、窒息消火といっても、例えば前の文章のように述べたことであると

泡消火剤の場合は、泡の特性上、火源の個体や液体の表面に直接

付着して覆い、可燃物への空気の供給を遮断することによる、窒息消火です。


これに対して、二酸化炭素は気体なので、火源の表面に直接

付着するという必殺技が使えません。

なので、火源にＣＯ２を放射して、火源周辺の空気の酸素濃度を２１％から

１４％程度に希釈して燃焼不能にしてやる。


そのため、二酸化炭素による希釈窒息消火は、ある程度密閉された室内のような

場所でないと、使用することができないのです。

一方で、二酸化炭素は気体なので、泡のように対象物を覆ってしまって汚すようなことがありません。


したがって、コンピュータルームなどの精密機器がや電子機器があるような部屋や

車がある駐車場などの火災に向いているようですね。