消防士>泡で火をどうするの？

泡消火といいますが、実際泡を使ってどうするのでしょうか。


では、皆さんシャボン玉を思い出してください。

子どもの頃、石鹸水をストローで吹いて、シャボン玉を作って遊んだ経験は

誰でもあるのではないでしょうか。


ごくごく薄い水膜の内部が空気でできているシャボン玉は

いわば、「泡」で、あのシャボン玉も数が多くなれば火を消せるんです。


ちょっとわかりにくいですかね…つまり

火源に多量の泡を放射して、火源の表面を泡で覆うと

消火することができるのです。


これは、燃焼面を覆った泡が隣同士のつながりあい

上下方向にも何段も重なっており、燃焼物への空気の供給を完全に遮断して

窒息消火するのです。



もちろん泡には水も含まれているので

窒息効果と同時に冷却効果もあります。

つまり、あわによる消火の原理は、泡が火面を被覆することによる窒息効果と

泡を構成する水の冷却効果の相乗効果によるものなのです。


すなわち、泡消火薬剤とは、泡消火設備の主役である

消火剤となる泡のことを言います。


具体的には泡消火剤とは、基剤に泡安定剤その他の薬剤を添加した液状のもので

水と一定の濃度に混合して、空気又は不活性気体を機械的に混入し

泡を発生させ、消火に使用する消火剤のことを言うのです。